検索窓
今日:12 hit、昨日:5 hit、合計:17,766 hit

本日はアニシナ日和です。せかんど! 8 ページ16

「フォーンクライスト卿ー!!フォンクライスト卿ギュンター!!!」
「ひぃぃぇえええええ!!!」
「あ、アニシナちゃんだー。」
「あにしなぁー」
「ヨザック!!何悠長な事を言っているんですか!!」


不気味な魔女の笑みを浮かべながら、じりじりと寄って来るアニシナを見たギュンターは咄嗟に掴んだダカスコスの腕をそのままに、城の奥のほうに走って逃げていった。


「あ、コラ!お待ちなさいギュンター!!」
「ひぃぃぃ!!!」

「あにしないっちゃったねぇー。」
「・・ギュンター、達者でな・・・」
「あはは、まぁ・・・無駄なあがきなんでしょうけどね・・」


苦笑するヨザックの隣で両手を合わせて拝むヴォルフラムに、不謹慎だな、と言った視線を向けながら笑みをこぼすコンラート。
もう誰にも、コンラートが本当に思っている事が良く理解できない。


「あ、グリ江ちゃんはっけーん!!」
「・・・グレタ嬢ちゃん?」


花壇の横からひょっこり現れたのは、ユーリの愛養娘のグレタ。
フワフワの髪を揺らしながら、こちらに向かってきた。


「わぁー!これがちっちゃい頃のユーリ?!」
「ぐれたぁー。」
「可愛いねー!!」
「ところでグレタ嬢ちゃん、俺に何か用ですか?」
「そうそう!グリ江ちゃんとコンラッドに用事があったの!ちょっと来て来てー!!」
「あ・・・」


というと、二人が連れ去られたら、ユーリとヴォルフラムだけになってしまう。
護衛的な意味では何も問題は無いのだが、今の二人の関係性から行くと、違う意味で危ない気がする。特にヴォルフラムが。
だが、グレタにそれを話すまもなく
二人は連れ去られてしまった。


「・・・どうして僕が残されなきゃいけないんだ・・・。僕がユーリに嫌われているのを知っているだろう・・・」


どんよりと不吉なオーラを浮かべながら顔を引きつらせるヴォルフラムの下で、戸惑っているユーリがおろおろしていた。
チラリとうつろな目を向けてみると、ビクっと体を震わせて、涙目で見上げてくる。
ヴォルフラムも思わずため息をついてしまう。


「僕にどうしろって言うんだ・・・・」


頭を抱えてしゃがみこむと、またもやビクリと体を震わせるのが見えた。
婚約者なのにこんなにも怯えられるなんて・・・、と
心の中でヴォルフラムは何度も呪文のように唱えるのだった。

本日はアニシナ日和です。せかんど! 9→←本日はアニシナ日和です。せかんど! 7


ラッキーアイテム

革ベルト


目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (8 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
8人がお気に入り
設定タグ:今日からマ王! , , 妄想 , オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2012年5月22日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。