今日からマ王! 妄想小説倉庫 (*ﾟ▽ﾟ)ﾉ<よん (ページ14)

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本日はアニシナ日和です。せかんど!　６ページ14

アニシナの言葉に、ヴォルフラムとギュンターが同時にユーリの顔を見る。
二人の顔を見た瞬間、ユーリは抱きついていたヨザックの胸に顔を押し付け、ユーリなリに姿を隠してしまった。

「なななな!何故ですかぁぁああ!!陛下ぁあああ!!!」
「ユーリィィイイイイイ!!」
「あぅぅっ･･･」
「おぉぉ･･、坊ちゃん、大丈夫ですよ」
「よっ･･よじゃっくぅ･･･」

ヨザックの胸に顔を押し付けながら両手で耳をガッチリ押さえだしたユーリ。
本格的に二人は嫌われ始めたようだ。

「止さないか」
「グウェンダルは黙っていてください!!」
「そうです兄上!!」

負けじとギャイギャイ喚く二人の頭のてっぺんに、とうとう長男の強烈な拳が落ちた。
それはもう、音が鈍すぎる。
二人の頭にたんこぶは確定だろう。

「何ですか!!頭が割れたらどうしてくれるのです?!」
「静まらんかお前達!!自分たちはいくつだと思っているんだ!!年齢をもう一度良く考えろ!!」

ユーリもビクビクしながら説教を聴いていたが、
少々赤くなったグウェンダルの手を見ると、いそいそとヨザックから降り
トテテ･･と可愛らしい小走りをしながらグウェンダルの手を自分の小さな手で触った。
思わず説教中のグウェンダルも振り返る。

「ぐえんだぅー･･」
「何だ」
「てて、いたいいたいの？」
「え？」
「ぐえんだぅのてて、あかいよ？てて、いたいいたい？」
「二人に拳を落とした閣下の手が少々赤くなっているもんで、坊ちゃんはソレが心配なんでしょう」

指摘を受けたものだから、思わず自分の拳を見てしまう。
それほどでもないが、確かに赤くなっていた。
すると、ゴツゴツとした大きくて少々赤い手に、小さくて白い手が乗せられた。

「いたいのいたいの、とんでけぇー!」
「････？」
「地球での痛みを消すおまじないだよ」
「はぁ･･」

「ぐえんだぅー。いたいいたいなくなった？」
「･･あぁ。ありがとう」
「ぐえんだぅー。ぐえんだぅー」
「おやグウェンも懐かれたようですね。」
「そのようだ。」

コンラート、アニシナ、ヨザックに続きグウェンダルが
小さなユーリのお気に入りとなった。
グウェンダルの脚に抱きつきながら笑顔を見せるユーリに、少々口元が歪み始めたのは言うまでも無い。
ニヤケを我慢する上司を見る部下も、ニヤニヤと幼馴染と笑っていた。