柩の花嫁 【d!】

5 unrealistisch ページ5

no side




朝からご苦労なことに城内で変人が現れた





空を飛び花を撒き散らすとまあ変質者だ





無事捕らえたとインカムで知らせたゾムの声は何故か震えていた





警報が止みロボロが全ての者に伝える放送を流す



《事態は収まった。詳細は後に追って伝える。ご苦労さん。》と簡潔に







インカムで会議室に集められたゾムを除いた幹部たちはまだ眠そうにその椅子に腰をかけていた






ut「ｱﾞｱﾞｱﾞ……昨日飲みすぎて二日酔いやのに警報で起こされるとか頭痛いわ」




tn「なんや、人が何徹目か数えんようにしてお前の仕事してやってるのに随分幸せな目覚めやなぁ。




一生目覚めんようにしてやろうか」




とトントンがいつものように粛清剣を振りかぶる




鬱はそれにビクビクと震えただひたすらに謝り続けていた





ほかの幹部もワイワイと賑わってきた頃


総統であるグルッペン･フューラーが入室する






gr「諸君、災難だったがとりあえずおはよう



発見し捕らえたゾムが着次第話し合おう」





そう告げたあとすぐにゾムは勢いよく入室してきた





両手に何かを抱えて





ゾム「な、ななな……俺はどうしたらええんや？！？！」



彼らしくもない。慌てふためく彼は直ぐに総統であるグルッぺンに駆け寄る




どうやら手に抱えてるのが警報の現況のようだ




ﾋﾟﾘｯとした空気が辺りを包むがグルッぺンがその者を見やると酷く驚いた顔をする




そしてインカムを繋げる









gr「ペ神聞こえるか？、治療をして欲しい奴がいる


直ぐに幹部会議室まで処置具を持ってきてくれ」





会議室の長机の上に自身の外套を敷き人物を寝かす






その姿はいつもあの礼拝堂で眠っていた女神を模した蝋人形だった






羽には矢が刺さっており呼吸も少し早い




おかしい おかしいと辺りが冷や汗を流す








彼女は人形なのだ




全てはおかしいとその光景を目にしたものは絶句した。





________




貴女 side




痛い 苦しい


背中あたりが熱い




痛みで薄らと目を開けるとそこは遠い天井が見える



硬いものの上に何かを敷かれ寝かされているようだ





寒い……寒い……





身体を少し動かし起こそうとすると狭くどうやら机の上だったらしく




その少しの高さから落ちそうになる






？「…っと？！危ない危ない…。」


暖かい人の温もりが私が落ちるのを阻止してくれ痛みはなかった

6 Wärme und Schmerz→←4 schmerzlich

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