恋柱との出会い2 ページ5
蜜璃様と出会った日。月が恐ろしいほど綺麗に輝いていた夜だった。
あの日私は、友達の桜と買い物に行っていた。
桜は誰にでも優しくて明るかった。
買い物が終わった頃にはすっかり夜になっていた。
二人で雑談しながら帰っていると、桜が
「鬼が出るから早く帰ろ！！」とにっこり笑っていった。
「えー。本当に鬼っているの？」と言うと
「本当だよ!とって喰われちゃうかもね!」
と桜が脅かしてきた。お互いにキャーと言いながら笑いあっていた。
それから少し歩いていると近くで「助けて!！！」と声がした。
桜は真っ先に声のする方へ走り出し、私はそれを追いかけていく。
急いで追いかけ、その光景を見ると私は、唖然とした。
桜は……血まみれになっていた…。
「桜！！桜！！ねぇ!桜！」
私がどんなに呼びかけても桜は返事をしない。
つまり桜は、死んでいたのだ。
けれど桜がかばっていた子供は気絶しているだけだった。
「誰だ!誰だ!桜にこんな酷いことをしたのは!」
私は叫ぶ。
すると、桜を殺した鬼がが後ろに現れた。
「うるさいなぁ。僕はただ子供を食べようとしただけだよ。なのにあの女が勝手にししゃりでできたからつい殺しちゃっただけじゃん。」と鬼は笑いながら言う。
何を。ナニヲ。イッテイルンダ。オマエハ。私は鬼がいたという驚きよりも桜を殺された怒りの方が大きかった。
「まぁいいや。ついでに君も食べてあげるよ。」
と鬼は私を殺そうとした。とりあえず身をひねって鬼から逃げ出し、子供が持っていた斧で鬼に一撃をくらわした。
「くっ！ふざけんなよ!このクソが!」
まさか反撃してくると思っていなかったのだろう。
鬼の手ははるか彼方に飛んでいった。
私が腕を斬ってしまったせいか、鬼は苛立ち始め、私の背中を斬ってきた。
「グッ！」
意識が段々と朦朧としてきた…。
鬼が何か言っているが聴こえにくい。
「ごめんね。仇を打てなくて。桜ごめんなさい。」
傷だらけの体を引きずり桜たちののところへ行く。
鬼は、子供に一撃をくらわそうとしていた。
駄目だ!桜が自分を犠牲にしてその子を守ったんだ!私も守らなくちゃ!
と最後の力を振り絞り私は桜たちに覆いかぶさった。
何回も刺され死にかけていた。その時だった!
展開が早すぎるかもしれないです。スミマセン!
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作者名：ふろふき大根 | 作成日時：2019年9月13日 0時
