モブからチートに昇格しました。【ヒロアカ】

▽片方の仮面 17. ページ46

ﾄﾞｻｯｯ＿＿＿＿


僕はてっきりまた冷たい氷にお世話になるのかと思っていた

また痛みが身体に広がるのだとも思っていた


だが実際、頬には温もりが広がり、身体に痛みは広がらない

そして耳に高鳴る鼓動が響いた


そう、現状、僕は紅白くんの胸の中にいる

僕が氷で滑ったため、紅白くんを巻き込み、そのまま倒れ

紅白くんはその場に座り込み

僕はそんな紅白くんの胸の中に。

いや、何処の少女漫画だよ。


『あー…ごめん』


僕は紅白くんに一言謝罪し、体を起こした


轟「……あぁ…」


『？どうした？』


轟「いや…何でもねぇ…」


爆発くんも紅白くんもどうしたのだ？

現在と戦闘訓練前との様子が全然違うぞ？

何故爆発くん、紅白くんの様子が変化したのか？

という疑問を一瞬心に止めたが、すぐに心身のゴミ箱の中に捨て、僕はモニタールームに向かった＿＿＿

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

爆豪side


俺はしばらくこの部屋を出ていく銀髪の背中を見ていた


俺がヤツの上に被さった時

俺自身は内心パニック状態になっていたのにも関わらず、ヤツは全くの無反応

それが俺としては結構ムカつくわけだ


それにヤツが半分野郎に倒れこんだとき、俺は気持ち悪ィほどその光景に腹を立てていた

何なんだよ…この感情はよぉ…

ホント、気持ち悪ィ……

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

轟side


言葉猫が俺に倒れ込んできた時

鼓動が身体に響きわたるほど煩かった


それなのに言葉猫は何事もなかったかのように俺に謝って立ち去ってしまった

“もっと触れていたかった”

そんな感情が俺の心身を巡っていた


訳わかんねぇ…何なんだよ…


だが…

“言葉猫を手に入れたい”

その思いだけが俺の中に残っていた

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