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元々、周りの人達と同じように、友達作りに抵抗は無かったはずなんだけど。
特に仲が良いと思ってた友達から裏切られた時とか、
気を許せる異性の友達だって思ってた人から告白された時とか、
その人と付き合い初めて、いつか別れて、
友達が1人いなくなる。
縁を切ろうって言わなくても、その友達のことが全く分からなくなったその時には、縁はとっくに切れている。
友達って何だろうって思ったことがあった。
最初から居なければ楽なのに。
期待しなきゃ良かったんだ。最初から。
最近よく話すようになった人達との距離感は、凄く丁度良かった。
友達だよねって確かめ合わなくてもいい、雑な関係が私にはそれなりに合っていた。
ジェミン君に言われたたった一言で、そうかもなって納得してしまったのは、ジェミン君だからだ。
不思議な縁で友達、になった私とジェミン君だけど、
だからと言ってそれから、特別話すようになったわけでもなかった。
常に私たちの間にはイドンヒョクやイジェノがいて、
お互いこれ以上距離を詰めようとした訳でもない。
仲良くなってもやかましいイドンヒョクに冷やかされるだけ。
毎朝顔を合わせるロンジュンとは、お互いがお互いに気付いていない時は無理に挨拶もしない。
体育祭が終わってからその溜まった疲れと宿題が一気に襲ってきて、ロンジュンはこの所よく居眠りしていた。
毎日がだんだん暑くなってきた日曜日、
その日の家庭教師を終えて、帽子を被ったイドンヒョクは、私に『アルバイト』の話を持ちかけた。
「ネカフェに小一時間滞在するだけだよ。簡単でしょ」
「それがなんでアルバイトになるの？」
「今メチャクチャ流行ってるゲーム知らない？『地平線』」
あったかも。そんなの。
fps視点のサバイバルゲームで、男の人中心に韓国中で人気だっていう。
「もううちのクラスの奴はみんなやってる」
「すごい人気だね」
「でも塾とか夜自習で毎日はログインできない人が多いの。だから代行でネカフェに行ってログインして、デイリーミッションをクリアするだけ」
「それがアルバイト？」
「そう。来るだろ？」
「別の人誘ってよ」
「お前しか居ないんだよー分かれよ」
最近はいつもくたくたで忙しいロンジュン。
塾があるジェミン君。推薦入試の準備があるジェノ君。
「あんた友達が4人だけなわけないでしょ」
「マジで4人だよ？他に見た事ある？」
どの口が言うのかな。
と思いながら私の口が動かない。
「無いでしょ？」
「…」
「Aって他人に興味無いもんね」
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作者名：ユン | 作成日時：2021年9月28日 14時
