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6限が終わったタイミングで1度教室に戻る。
鞄の中から今朝貰った瓶ジュースを出して来て、またすぐグラウンドに戻った。
今イジェノにジュースを渡しに行けば、理系クラスまで行く手間が省ける。練習の合間だし丁度いいはず。
サッカー場の方に向かうと、男子生徒たちがコートを使っているとこだったこともあって、随分騒がしかった。
一番最初に見付けた知り合いは、ベンチに寝そべってるロンジュン。
声をかけたら、ひょこって小さく顔を上げて私を見た。
「A？」
「ロンジュンお疲れ」
こてんって頭を椅子に乗せて、腕をおでこに載せたまま、
夕日が眩しそうに目を細めて私を見上げる。
「サボってる所？」
「体力温存してる所ー。暑くて死にそう」
私の右手の瓶ジュースを見るロンジュン。
「お前が来てくれるって分かってた」
瓶ジュースに手を伸ばすから、その手を避ける。
「あんたに会いに来たわけじゃないないの」
「え？俺じゃないの？」
「はぁーっさすが俺たちのAだ！」
そんな大声と一緒に、背後から近付いてくる声。
振り返ったらイドンヒョクが軽やかに走ってきていた。
そのまま椅子に座り直したロンジュンの隣に座る。
「俺の休憩時間を見計らって持ってきてくれたんだね？知ってる知ってる」
「あ、イドンヒョク」
「あーマジで喉乾いてた〜お前ほんと良い奴だよ」
この人も瓶ジュースを狙ってるらしい。
「イドンヒョク、イジェノは居る？」
「は？ジェノ？」
「ジェノ？」
イドンヒョクとロンジュンの声が揃った。
「ドンヒョク勝手に抜けんなよ、試合中だろーっ」
またコートの方から声がした。
イジェノが大きな歩幅でこっちに走ってくる。
「ジェノや〜」
「A？何でここにいんの？」
「はいこれ」
「くれんの？…あ、もしかして購買の？」
「うん。朝のお礼」
サンキューって言って、イジェノもロンジュンの隣に座った。
早速キャップを開けて喉に流し込んでる。
「お前たち」
イドンヒョクが目を大きく開いて、私とジェノの顔を順番に見る。
「いつの間にそんなに仲良くなってんの？」
ロンジュンの肩を組んでグラグラ揺さぶってる。
「おかしくない？おかしいよなロンジュン？」
「あーめちゃくちゃおかしい」
「A？いつも面倒見てやってる俺に労いは無いわけ？」
「水道水あるじゃん」
水飲み場を顎で指したら、イドンヒョクはぽかーんって口を開けてる。
私がなんでこの人たちに差し入れなんかするの？
その横で一気にジュースを飲み終わりそうなジェノ。よほど喉が乾いてたみたい。
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作者名：ユン | 作成日時：2021年9月28日 14時
