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理系クラスを後にしてから、自分の机に突っ伏して、
空が暗くなるまで居眠り。
自分の足で家に帰るのが面倒だった。
前の席の椅子が引かれて、ぎしって軋む音。
ロンジュンだ。
「ロンジュンー…あいつおかしいよ」
起き上がる気力もなく、突っ伏したまま呟く。
「こっちの考えてることが見透かされてる感じ…嫌なタイミングでドヨンさんとかあんたの名前出てくるしさ…正気じゃないよ」
返事が無かったから無視されてるのかと思って、顔を上げた。
目が合った目の前の人がロンジュンじゃなかったから、
驚いて椅子ごと飛び上がりそうなくらいに体が痙攣。
「えっ」
「やあー」
「えっと」
「今のドンヒョクの話でしょ」
「…イジェノさん？」
「あたり」
ふふーってにこにこ笑うジェノ君。
見渡したら教室にはほかに誰もいなくて、ロンジュンすら居なかった。
「どうしてここに…？ロンジュンは？」
目を擦りながら聞く。
「帰るついでに資料をここに置いてくように頼まれて」
「あ…そっか、忙しそうだねロンジュン」
「最終日はゲーセン行こうって思ってたのにって悔しそうだった」
「そっか…」
「Aさんはロンジュンとどういう関係？」
「え？」
「友達？今日廊下の奥から楽しそうに並んで歩いて来てたし」
「友達っていうか…」
「じゃないなら彼女？マジで？」
「違うよ…彼女いるでしょ、ロンジュン」
ジェノ君は意外にも、目を大きく開いて驚いたみたいだった。
「え？あいつ彼女居るの？」
「え…居ないの？」
「俺は聞いたことないけど…知らなかった」
「居るでしょって言ったら否定しなかったから…イドンヒョクは居るよね？」
「そうなの？」
「え？」
「えっ？」
あははって笑い出すジェノ君。
「居そうなのに…居ないの？」
恐る恐る聞く。
「気になるの？」
「…いや？全然」
にこにこジェノ君から目をそらす。
質問し合ってばっかりだ、ほぼ初対面なのに。
「ジェノ君は…イドンヒョクと友達なんでしょ？ごめん、友達の前で陰口みたいなこと言って…」
「ロンジュンも友達なのにロンジュンには言うの？」
「あいつはだって、ほぼ友達じゃないし」
「ほぼ」
「彼女がいたっていなくたって、打ち明けるような関係じゃないってことだよ」
「ロンジュニはAさんと友達になりたいって」
腕に頭を乗せて、小さくため息をついた。
「嘘でしょ」
「あら…バレるの早」
椅子に引っ掛けた鞄を手に取って立ち上がる。
「帰るの？」
「もう夜だし」
「バス？」
「うん」
「俺も。一緒に行こっか」
ナチュラルにそう言って、ジェノ君は微笑んだ。
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作者名：ユン | 作成日時：2021年9月28日 14時
