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1晩過ぎて抱く感情は、
動揺を越えた、怒りだった。
ジェヒョン君は、あの先輩が今晩私の参加する飲み会の幹事だって、知ってたはずだ。
なのに、あの夜に限って。
嫌がらせ？
どうして？
誘ったら簡単に付いてくると思って手を出したの？
私が裏切られた気分で落ち込んでる時、2人で楽しい時間を過ごしてたの？
朝一の講義に、身を引き摺って出席。
昨日飲みすぎて臭くなってないか、体のあちこちを嗅いでみる。
隣に人が座った。
その顔を見なくても、腕時計でわかった。ジェヒョン君だ。
黙ってその席から立ち上がって、別の席に移動する。
そしたらジェヒョン君もついてきて、隣の席にちゃっかり座った。
…隣の空いてない席に移動してやる。
講義室の中を探して、立ち上がろうとしたら、
ジェヒョン君が私の腕を掴んだ。
反射的にその顔を見る。
ジェヒョン君は真顔で私を見ていた。
「離してよ」
「なんで避けるの？」
…ジェヒョン君は親友で、これまで気まずくなったことなんてない。
喧嘩も。1度もない。
「…なんとなく。酒臭いかと思って」
「臭くないよ。ここ座って」
「…知らんぷりしてる？」
ん？って私を見るジェヒョン君。
「昨日…私の飲み会台なしにしたよね」
「飲み会？」
「昨日ジェヒョン君が寝た女の人のことだよ」
勢い任せに言った。
声が大きすぎたかも。周りの視線を気にする。
「幹事だって知ってて誘ったでしょ…？」
「それが何？」
「え？」
瞬きするジェヒョン君。
「…だから…私にも約束があったのに、台なしに」
「くだらない男と会う約束？」
「…え？」
「親友の誘い蹴ってまで知らない男と会う？普通」
ジェヒョン君は普段話をするみたいに、少し微笑んだ。
「…私が…ジェヒョン君の知らない男の人と会うこと、ジェヒョン君には関係ないよね…？」
「無いかな？」
「ジェヒョン君は毎日知らない女の人と寝てるのに…」
ふふ、って笑ってる。
え。笑い事？
「俺に嫉妬した？A」
「は？…してないけど…」
「今日は飲もうよ。他に約束入れないし、朝まで」
「やだよ。話しそらさないでくれる？」
まだにこにこ笑ってるジェヒョン君。
なんとなくお酒臭い気がして、はっとした。
「ジェヒョン君飲んでる？」
「うふふ」
「朝から飲んできたの？」
ジェヒョン君は机に頬杖をついた。
「昨日の夜からずっと飲んでる」
「え…？」
「あの女だけど、何もせずに解散した。Aが知らない男に飲まされて、酔ったまましてるとこ想像したら、萎えてきて」
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作者名：ユン | 作成日時：2023年3月11日 21時
