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愛する人 ページ6

水を差すような、搭乗を急かすアナウンス。


二人はそれを聞いて唇を離して、ゆっくり身体を離す。


その手がどうしても離せなくて、ドンヘはAの手をキュッと握る。


Aの手首にあるブレスレット。


そうだ…

預けると…


必ず迎えに行くと…


そう約束した…


A「さよならは…言わないでおくわ。」


ドンヘは小さく微笑む。


DH「元気で。」


A「ドンヘも。」


繋いでいた手が緩んで、ゆっくり離れて行く。

触れ合っていた指の先が離れると、お互いの体温がその手から無くなって行く。


ドンヘはゆっくり背を向ける。

少しずつ小さくなって搭乗ゲートに入る手前で立ち止まる。


振り向かないよ…


日本で一番売れている女優に…


追いつかないといけないから…


自分の中でそう言い聞かせると、ドンヘは顔をあげてゲートの中に消えて行った、

人の流れに連れ去られてアッと言う間に見えなくなる姿。


Aはそこに女優の顔で立っていた。


泣くな…


泣かない芝居をすればいい…


たくさんの客が見てるじゃない…


そう何度も言い聞かせるのに、次から次へと勝手に落ちてしまう涙。


それでも泣き崩れる事もなく、気丈な顔でドンヘを見送った。


飛行機に乗り込むまで一度も振り返らなかったドンヘ。


一番窓際に座って窓の外を眺める。


帽子のツバを深く引っ張って顔を隠す。


手で口を覆って、マネージャーに気づかれないように必死に唇を噛みしめる。


我慢すればするほど、肩が震えてしまう。


ドンヘはその頬にたくさんの涙を落としていた。


A…


愛してる…


雲ひとつない晴天。

飛行機が一機高く飛び立っていく。


Aが見送る空を、ドンヘは韓国に帰って行った。


さよなら…


愛する人…


どうか…

泣かないで…

いつまでも…

笑っていて…

一年後→←忘れないで


ラッキーアイテム

革ベルト


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設定タグ:SUPERJUNIOR , ドンヘ , 妄想恋愛   
作品ジャンル:恋愛
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潤羅(プロフ) - 前作といい今作も泣いてしまいましたTT (2012年7月15日 10時) (レス) id: 4f8561ebe0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆちょみん | 作成日時:2012年7月15日 8時

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