【Wrwrd】我らの仲間 (ページ15)

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１４.前線にて(3) ページ15

side sha

最悪やわ、ほんま。

死ぬわ、これ。

なんでこの状況で前線押し上げの指示来るんだよ。

撤退戦命令下るやろ普通。

あー、くそ、

なんて、繋ぐことの出来ない思考を止めないでいる。

きっと止めてしまったらあの人が来るまでに俺は死んでしまう。

その確信があった。

眼前には恐怖で顔を汚く濡らしながら突進してくる敵兵達。

こちらは突然の爆破で大勢の部下を一気に失った。

圧倒的人数の差。

状況はあっちの方が有利だというのに、なぜ今自爆歩兵なのか。

多分、俺のいる所を空けて一気に勝利へ雪崩込むため。

そのために自爆歩兵を用意するなんてあっちの国のお偉いさんは薄情者なんだろうな。

物資は持っておきたいから、腐るほどいる人間は別にいらないとでも考えているのだろう。

耳にはめてあるインカムをカチカチと鳴らしてみても、聞こえてくるのは砂嵐の音。

さっき通信が繋がったことは奇跡だったか。

あぁ、あの人が来るからこそ、前線押し上げ命令が下ったのかもしれない。

うだうだ考えて頭に浮かんだ考えを頭の端に追いやりながら対処していく。

sha｢うぇ、ｹﾞﾎｯｯｯん゛ﾝ…ｺﾞﾎｯｺﾞﾎｯ｣

激しく動き回っているせいで息を吸うのか鼻ではなく口全体になっている。

大量の酸素供給に体が追いついていけなくていつの間にか膝に手を着いていた。

mb｢シャオロン隊長！！！！｣

それが戦場では命取りになるというのに。