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瀬能陽生side


Aとはあれから
どこかぎこちなさを感じていた


Aは何も感じてないんだろうけどな


今だって


『月島社長、何故ロッカーに?』


月島社長を拘束しながらも
いつもと同じ無表情で詰め寄る


『もう1匹釣れましたか』


怪しげな男を見つけて
直ぐに隊長にバトンタッチして
男を追い掛ける


俺は、短気だから冷静に物事を整理するのが得意じゃない


なのにAは
いつだって冷静だった


でも


〔私が姉さんのことを考えてないとでも?〕

〔そう見えるけどな!少なくとも俺には!!〕


俺のあの言葉に
珍しく眉を顰めた


小学から一緒だったから
なんとなく成合Aという人間は理解してるはずだった


俺は、カッとなり過ぎて
Aが傷付く言葉を言ってしまった


そもそも、この隆子さんの捜査を1番に始めていたのは
他でもない、Aなのに
隆子さんのこと考えてなきゃそんなこと出来ないのに


『瀬能、余計なこと考えないで』


俺がその言葉にハッとすると
男のフードが取れていく


『真鍋…!』


Aはスピードを上げて
真鍋に追いつく所で
真鍋はスマホを海に投げ捨てた


『…!』


隊長が到着して
真鍋はシラを切ろうとした


『隆子さんのスマホを探さないと』


Aの言葉に
俺も潜る決意をする


トラウマになってしまったけど
俺は、今、潜れる気がする



〔Aって本当、小学生の時から泳ぐの速いよな〕

〔水が好き。ただ、それだけ〕


Aの横顔が思い出す


〔鍵は水の中にある。それしか言えません〕


Aの言葉を思い出す


不思議と潜れる気がした


そして、俺達は海に潜って隆子さんのスマホを探した


〔私は"姉さんのスマホ"を探してるだけ〕


俺は"スマホ"を持って
隊長に向かって大きく腕を上げた


Aを見ると丁度上がってきたらしく
俺の腕を見上げていた


お前が、俺を海に引き戻してくれた


「仕方なかったんだ!金が必要だった…!
命令されたことを俺はやっただけなんだよ!」


真鍋に詰め寄ると
そう声を荒らげた


Aは降りた前髪をかきあげて
真鍋の胸倉を掴んだ


『本当は、貴方を殴りたい』


Aの低い声が聞こえて
真鍋の胸倉を掴む手が震えていることに気が付いた

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ゆりあ - 初めまして!続きとても気になります。ぜひ!更新して下さい!! (7月19日 1時) (レス) @page40 id: e3b26bcb9a (このIDを非表示/違反報告)
A(プロフ) - おもしろかったです!続き楽しみにしてます (2022年5月29日 22時) (レス) @page40 id: c5820b78bf (このIDを非表示/違反報告)
侑夏(プロフ) - 更新頑張ってください(๑•̀ㅂ•́)و✧待ってます❣️ (2022年3月25日 23時) (レス) id: e20a630b51 (このIDを非表示/違反報告)
紗羅(プロフ) - 次の最新も楽しみにしてます (2022年3月14日 7時) (レス) @page38 id: c14d4c58fd (このIDを非表示/違反報告)
ちょみぃ(プロフ) - マナさん» ありがとうございます。大丈夫です (2022年3月11日 5時) (レス) id: c98df20040 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちょみぃ | 作成日時:2022年2月28日 5時

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