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紅茶を飲んだら少し落ち着いたみたいで、ホッとした。
「 ごめんね。俺、動揺してしまって…」
『 いいよ、気にしなくて。あの時の曖昧なままの告白で終わらせたくなくて…ちゃんと気持ちを伝えておきたかったんだ。俺の自己満足。』
そう言って笑ってみせた。
瑞稀を困らせたくない。
気持ちを伝えられただけでも…
「 雄登くん… ありがとう。雄登くんの気持ち、嬉しい。俺…ずっと雄登くんにどう思われてるのか気になってて…嫌われるのが怖くてたまらなかったんだ。」
『 瑞稀… 嫌いになんてならないよ。絶対に』
「 うん…うん、ありがとう。俺、いつも雄登くんの態度に一喜一憂してて…この気持ちが何なのか、ずっとわからなかったんだけど…やっと、わかった。」
『 え…瑞稀、、それって…』
「 俺も…雄登くんのことが…好き。」
目に涙を浮かべて、気持ちを伝えてくれた瑞稀の姿が愛おしくて…
気がついたら力一杯、抱き寄せていた。
『 瑞稀、ありがとう。俺も、嬉しい。嬉しいよ。』
「 うん…俺も。」
瑞稀もギュッと抱きしめ返してくれた。
しばらく抱き合った後、少し照れながら微笑み合う。
そして…
お互いの気持ちを確かめ合うように、どちらからともなく唇が重なった。
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作者名:wawa | 作成日時:2021年1月14日 15時