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龍斗くんと話していると、着替えてきた飛貴くんがリビングにやって来た。
「 龍斗、行くぞ。えっ、瑞稀くん…帰ってたんだ。」
『 うん、ついさっき…ね。その…龍斗くんとは初対面だったから、少し話をしてたとこなんだ。』
「 ふーん。龍斗、お前余計なこと話してないだろうな?」
龍「 えー、余計なことなんて話してないって。俺を何だと思ってんの?」
「 どーだか。じゃ俺達でかけるから。」
『 あっ、うん。いってらっしゃい。』
龍「 残念、もっと話したかったな。そうだ!良かったら今度うちに遊びにきてよ、瑞稀くん。」
『 え…!? う、うん。』
龍「 やった! 絶対だよ? いつにする? 俺は明日でもいいよ。」
『 え!? いや、明日って…それは急だし…流石にちょっと…』
龍「 そう? 俺は全然構わないよ。なんなら俺、学校まで迎えに行くし。ねぇ何時ぐらいに迎えに行けばいい?」
龍斗くんは、かなり積極的な人みたいだ。
ぐいぐいと話を進めてくる様子に、どう答えていいのか戸惑っていると…
「 龍斗! いい加減にしろ! 瑞稀くん、困ってるだろ。自分の都合を押し付けるな。」
龍「 えー、、何もそんな言い方しなくたって。でも…困らせたのならごめん。瑞稀くんと仲良くなりたくて、つい。」
飛貴くんに注意され、少し肩を落としている龍斗くん。
『 いや、別に困ってないよ。気にしないで。ただちょっと、ビックリしてただけ。』
そう声をかけると、龍斗くんはホッとしたように微笑んだ。
俺もホッとして微笑み返し、ふと飛貴くんの方を見ると…
飛貴くんは無表情な顔でジッと俺を見ていた。
えっ…どうして…そんな顔…
何か怒ってる?
そして飛貴くんは龍斗くんを促して、そのまま部屋を後にした。
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作者名:wawa | 作成日時:2021年1月14日 15時