秘めた想い 3 (ページ9)

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そんな鬱々とした気持ちを抱えながら過ごしていたある日のこと。

7月になり、期末試験が迫っている頃、龍我から呼び出された。

きっと、期末試験のことだろうなぁ…

学校帰りに校門のところで、龍我が、俺を待ち構えていた。

「那須ー！待ってたよ～！」

『何だよ、急に。どうせ期末試験のことなんだろう？』

「あたり！もう範囲が広すぎてヤバいんだよ。どこにヤマはっていいのかわからないし。」

『お前なぁ… 日頃からコツコツ勉強してればいいことだろう。』

「だって… 俺、コツコツなんて苦手だもん。お願い、勉強教えてよ。」

『 …ったく、言っとくけど俺だって、期末あるんだからな。』

「わかってるって。でも那須は余裕あるでしょ？勉強するのにちょうどいいカフェがあるんだ。そこで一緒に勉強しようよ。」

こういう時だけ、やたらと根回し良く、調子いいんだから…

『ふーん、まぁ仕方ないな。付き合ってやるよ。』

「やったぁ！そうこなくっちゃ。ありがとう、那須。」

満面の笑みを向けてくる龍我。

『どういたしまして。教えるとなると俺は厳しいからな。覚悟しとけ。』

「うぇ～… お手柔らかに頼むよ。」

龍我は参ったように呟いていた。