秘めた想い 3 (ページ44)

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猪狩兄弟？の激しい口論に俺も瑞稀もどうしていいか分からずにいると…

「煩い！！朝っぱらから何の騒ぎだよ！」

険しい顔をした少年が割り込んできた。

眉間にシワを寄せて怒ってるみたいだけど、整った顔をしている。

猪狩の弟？

「一世… いや、その…コイツが非常識だから… 」

「は？お前がギャーギャーと騒ぎ立ててるだけだろ！」

また言い合いが始まりそうになると、

「黙れ、2人とも！ほんっといい加減にして！先輩達、困ってんじゃん。人前で醜い兄弟喧嘩すんな！恥ずかしい… 」

弟らしき美少年に一蹴され、我に返ったのか黙り込む2人。

そして美少年が話しかけてきた。

「井上先輩、それと那須先輩でしたっけ？お騒がせしてすみません。朝食の準備出来てますので、良かったらリビングに来てください。」

『あ、ありがとう。』

「井上先輩も。着替えたら来てくださいね。ほら、優斗くん、蒼弥くん行くよ。」

バツが悪そうに、美少年に続いて部屋を後にする2人。

凄いな… 弟が1番強いのかな？
鶴の一声って感じだった…

『えと… ビックリしたね。なかなか激しい兄弟喧嘩だった。』

そう瑞稀に声を掛けた。

「あっ、、うん。そうだね。ほんとビックリしちゃった。あの…雄登くん、具合はどう？」

『うん、もうすっかり元気だよ。昨日は…倒れたりして、迷惑かけてごめん。』

「ううん。気にしないで… 良くなったみたいで安心した。」

そう言って笑いかけてくる。