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気が張っていたのだろうか、少し気が緩んだら…頭がクラッとした。
あれ…なんだ?
ずっと寝不足だったからかな…
何だか頭が重い。
少し座って休もう…
カフェの近くの公園のベンチに座る。
カフェに入ろうかとも思ったけど、橋本涼がいるかもしれないし…
ここから様子を伺いながら、瑞稀が出てくるのを待つことにする。
そして、今度こそ… 声をかけなきゃ。
それから1時間ほど経った頃、カフェから瑞稀が出てきた。
その姿をみて、一瞬固まってしまったけど、慌てて追いかける。
『 … 待って… 瑞稀! 』
後ろから声を掛けると、瑞稀はゆっくりと振り返った。
「 …雄登くん? え… どうして、こんなとこに… 」
咄嗟のことに驚いているみたいだ。
『 アンタに話したいことがあって… その…追いかけてきたんだ。』
走ったせいかな…
いつもより息が切れる。
「 雄登くん… 大丈夫? 顔色悪くない?」
『 大丈夫。ちょっと走ったせいだから、気にするな。』
「 そう…。話したいことって… 何?」
『 この間のこと… ちゃんと誤解を解いておきたくて… あの時、俺どうかしてた。あんな風に泣かせるつもりなんてなくて…』
「 もういいよ、気にしないで。俺のほうこそ…殴ったりしてごめん。カッとして殴るなんて最低だよね。もう近づかないから…安心して。それじゃ。」
気まずそうな顔で、それだけ言って去っていこうとする。
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作者名:wawa | 作成日時:2020年8月8日 21時