秘めた想い 3 (ページ25)

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涼も驚いた顔をしていた。

「瑞稀は昔から鈍感なとこあるからね。自分のことにも他人のことにも。」

苦笑いしている涼。

『鈍感って…失礼な。そんなことないと思うけど。』

「そんなことあんの！全くどれくらいの付き合いだと思ってんの。」

『そりゃ幼なじみだから付き合い長いけど、3年近くも会ってなかったんだよ。』

「それはそうだけど… 俺の勘ね。俺の勘は鋭いんだから。瑞稀に関しては外さない自信あるんだ。」

『あーもう、はいはい。勝手に言ってろ。』

全く…何を言い出すかと思ったら。

唐突に訳のわからないことを言い出すところ、相変わらずだな…

「あ、その顔は信じてないな？」

『信じるとか信じないとか、そういう問題じゃない。涼が訳の分からないこと言い出すから。』

「ふーん、まぁいいや。それはそうと今度さ、新メニュー作ろうと思ってて。良かったら瑞稀も手伝ってくれない？」

『えっ…手伝うって俺、料理できないよ。』

「いいのいいの。味見して、感想聞かせて欲しいんだ。意見してくれてもいいよ。」

『へー、ちょっと面白そうだね。』

「じゃ、決まり！今度の休みに新メニュー開発ってことでどう？」

『うん、わかった。』

新メニュー開発といっても、俺はほぼ食べてるだけだったけど…

涼と一緒に過ごす時間は楽しくて、自然と会う機会が増えていった。

あの幸せだった頃に戻れたような気がして、とても居心地が良かったんだ。

ただそれだけだったのに…