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それからすぐに、橋本涼と瑞稀がパンケーキを運んできた。
「 お待たせ。まだ試作なんだけど、自信作だよ。」
龍「 わー、めっちゃ美味しそう!」
「 ふふ、ありがとう。食べたら遠慮なく感想聞かせてね。それじゃ、また後でね。」
そう言って橋本涼はお店の手伝いに戻っていった。
瑞「 これ、本当に美味しいよ。」
猪「 そっか、井上先輩は、新メニュー開発の手伝いをしてたんですね。」
瑞「 手伝いというより、試食係みたいなものかな。」
龍「 いいなぁ、試食係。次は俺も呼んでください!」
瑞「 あはは、そうだね。涼にも話しておくよ。」
龍「 絶対ですよ! これめっちゃ美味い! ほら、那須もガリーも早く食べなよ。」
龍我に促されて、パンケーキを食べる。
猪狩も美味いと言いながら顔を綻ばせていた。
だけど俺は、瑞稀と橋本涼のことが気になって…正直あまり味わえていなかった。
ねぇ瑞稀…
何度もその人と会ってるの?
もしかして、その人のこと…
そんなモヤモヤとした気持ちが燻っていて、その後の勉強会ではイマイチ集中できず…龍我に呆れられてしまった。
「 ちょっと…ねぇ、那須ってば! ここ教えてって。」
『 あっ… えっ、、うん。ここね。えっとー…』
「 どうしたんだよ、急に。なんか…うわの空だし、ボーッとしてるし。」
『 いや…別に何でもない。ほら教えるから、ここは この公式に当てはめていけば…』
そう言って取り繕うように慌てて説明を始めた。
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作者名:wawa | 作成日時:2020年8月8日 21時