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『 そっか…幼馴染み、なんだね。』
「 ほんと凄い偶然だよねぇ。井上先輩と涼くんは縁があったってことだよね!」
猪「 まぁ、そうかもね。井上先輩、ここにもよく来てるみたいだし、数年会ってなかったなんて思えないくらい仲良いし。」
確かに…
ただの幼馴染みじゃない気がする。
特別な何かがあるような…
そんな風に思えて…
ショックを受けている自分に気づく。
猪「 那須先輩? どうかしました?」
『 えっ… いや、何でもないよ。ちょっと考え事してただけ。』
猪「 … そうですか。眉間にシワが寄ってたので具合でも悪いのかと。」
「 ガリー。那須は元々こーゆー顔なんだよ。生真面目で融通きかない性格だから。」
『 おいっ! 融通きかないって何だよ!』
「 あるじゃん、そういうとこ。頑固っていうかさぁ。」
『 頑固じゃないぞ、俺は。それに、顔つきは関係ないだろ…変なこじつけすんなよ!』
猪「 まぁまぁ…先輩、落ち着いてください。俺は先輩の気持ちわかります。龍我は適当過ぎるところがあるから…俺もしょっちゅう呆れてます。」
「 呆れてるって… どさくさに紛れてヒドイな、ガリーは。那須、何とか言ってやってよ。」
『 何でだよ。本当のこどだろ? よくぞ言ってくれた、猪狩。』
俺と猪狩が顔を見合わせて笑うと、分が悪いと悟ったのか、龍我は肩を竦めて口を噤んだ。
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作者名:wawa | 作成日時:2020年8月8日 21時