秘めた想い 3 (ページ12)

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気まずい空気に耐えかねた猪狩が口を開く。

猪「まぁほら、井上先輩も言ってたみたいに、たまたま話題にならなかったってこともあるだろ。それに、お前も聞かなかったんだよね？」

「それは…そうだけど。」

猪「だろ？先輩達だってお前に隠す理由なんてないんだし、機嫌直せよ。そんな風に拗ねてたら勉強する時間なくなるぞ。」

「別に…拗ねてない。もう、わかったよ。仕方ないな…那須、許してやるよ。さっ、勉強勉強！」

許してやるって…
何だよ、偉そうに。

でも猪狩の説得で気持ちを切り替えられたみたいで、俺もホッとしていた。

瑞「えと…それじゃ、早速始めようか。」

猪「はい。井上先輩、ここどうぞ。座ってください。龍我と那須先輩も。」

猪狩に促され、何故かこのメンバーでテーブルを囲むことに。

「いぇーい、俺、井上先輩の隣！」

猪「どこでもいいから早く座れよ。いちいち騒がしい奴だなぁ、お前は。」

呆れたように呟いている猪狩。

すると店員らしき人が近づいてきて、

「よう、ガリー、今日は賑やかだな。」

猪「涼くん。今日は試験対策で先輩に勉強教えて貰うんだ。なので、よろしく。」

「はいはい、わかってるよ。長居するってことね。瑞稀も大変だな…頼まれると断れない性格なんだから。」

瑞「あははは、いいんだよ。俺は3年だからもう期末試験もないし。それに人に教えるのって自分の勉強にもなるからね。」

親しげに会話している…ように見える。

この人は、誰なんだ？