57.飛貴side ページ7
フラついて具合悪そうだったって、雄登から聞いて驚いた。
やっぱり…俺の所為か?
そうだよな…
無理させてしまったのは間違いない。
でもまさか…初めてだったなんて。
てっきり、そういうことに慣れてるものだとばかり思っていたから。
その事実に…正直、俺も戸惑っていた。
瑞稀くんの部屋のドアをノックする。
返事はない… まだ寝てるのか?
『 瑞稀くん、入るよ。』
そう声を掛けて部屋に入った。
寝てるみたい…
具合はどうなのかな?
ベッドに近づいてみると穏やかな寝息をたてている。
寝顔は随分と幼く見えるな…
顔色も悪くない。
額に手を当てて熱を測ってみる。
熱も…無さそうだ。
ホッとして寝顔を見つめていると、
「 …ん… だれ? え…飛貴くん?」
『 おはよう。目が覚めたみたいだね。』
「 …どうして… 飛貴くんが、、」
驚いて上半身を起こす瑞稀くん。
『 起きてこないから、様子を見に来たんだよ。昨日…具合悪そうだったって、雄登から聞いて心配になってね。』
瑞稀くんの頬に手を当てて そう言うと、見るからに顔が強張り始める。
『 熱はないみたいだけど… 具合どう?』
「 …大丈夫だから。」
『 無理しないほうがいいよ。体、辛いんでしょ。今日はこのまま休んだらいい。学校には俺が連絡しておくから。』
「 …わかった。」
そう小さく呟いて、顔を背ける。
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作者名:wawa | 作成日時:2020年6月3日 9時