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唇から龍斗の温もりが伝わってくる。
優しいキスから段々と激しく求め合う様な口付けに変わり…名残惜しむ様に唇を離す。
「 瑞稀くん… まだ足りない。もっと…」
『 んっ… ちょっと、待って。』
「 待てない。俺はずっと瑞稀くんに触れられなかったんだよ。もうこれ以上、我慢できない。」
そう言って、龍斗は俺の首筋に口付けるように吸い付いた。
『 …ったっ、、ちょっと痛いって。』
「 ふふっ、瑞稀くんは俺のものだって印つけた。」
『 バカ… 調子に乗るなよ。』
「 いいでしょ、少しくらい調子に乗っても。もういい加減つまらない意地張らないで。瑞稀くん、愛してる…」
つまらない意地か…
龍斗のこと…
諦めなきゃ、忘れなきゃってずっと思っていたのに。
龍斗を目の前にするとその決意が脆くも崩れ去り…
あの日から…ずっと押さえてた想いが溢れ出してしまう。
『 俺も… 龍斗を愛してる。』
龍斗は満足そうに微笑んで頷いた。
お互いに微笑み合って…もう離れないと約束を交わすように、どちらからともなく再び唇が重なった。
お母さん… ごめんね。
どんなに離れてても忘れられなかった…
だからもう仕方ないんだ。
今はもう…こんな風に
自分を許す言い訳さえ探してる。
こんな俺を許して欲しい…
なんて…都合が良すぎるよね。
だけど…勝手だけど そう願わずにはいられない。
この想いを止めることなどできはしないから。
end
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作者名：wawa | 作成日時：2020年3月7日 11時
