愛さない約束 6 (ページ1)

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251.瑞稀side ページ1

そんな風に思ってたんだ…

そうだよな…

俺は自分から家族の絆すら断ち切ろうとしたんだから。

言われても仕方ないけど、面と向かって言われて、ショックで固まってしまった。

そんな俺を見て、龍斗は小さく息を吐いて、

「ごめん… ちょっと言い過ぎた。」

『いや…お前の言う通りだよ。俺には、そんなこと聞く権利なんてない。』

「ほんと瑞稀くんて大袈裟だね。頑固で…物事の考え方が極端なんだよ。」

呆れた様に呟いて、

「親のことは心配ないよ。高校も卒業して、大学にも進学する条件で許してもらったんだ。」

『そ、そっか。』

「まぁ…正直、大学なんてどうでもいいんだけどね。でも、それが条件だったから、こっちの高校に編入したんだ。」

それを聞いて思わずホッとして、笑みが溢れた。

「随分、ホッとしたような顔してるね。」

『そりゃ…お前は優秀だから。大学は行ったほうがいいって俺も思ってたし、お母さんだって安心する。』

「相変わらず…お母さんのことばかり気にするんだね。」

『別に…そんな訳じゃ。でも…ずっと迷惑かけてきたから。あれから…お母さん達、どうしてた？』

「寂しがってたよ。特にお母さんがね… 俺なんかより瑞稀くんの方がよっぽどお母さんのこと傷つけてるってわかってる？」

『わかってるよ… わかってる。でも、仕方なかったんだ。こうするしか…』

「お母さんの為に…俺から逃げたとでも言いたいの？」