愛さない約束 4 (ページ47)

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「別に…逃げてるわけじゃ… 」

『そう？俺には、向き合うのが怖くて逃げてる様に思えるよ。』

「だから違うって！ほら…俺も浮所くんと同じで、誰にも本気になったことないから…戸惑ってるだけって言うか…」

『それは嘘。最初は俺も…そう思ってたよ。瑞稀くんは俺と同じだって。だけど…前に言ってたよね、忘れられない人がいるって。その人のこと、本気で愛してたんでしょ？』

「そんな話したっけ？覚えてないな。浮所くんの勘違いじゃない？」

『どうしてごまかすの？過去に出来てないから？今でも愛してるから？』

「もうやめて！その話はもう… 頼むから…」

瑞稀くんは、掠れた声で絞り出すようにそう言った。

『ごめん… 俺、、ついムキになってしまって… ゴメンね、言い過ぎた。』

俺…何やってるんだろう、、

瑞稀くんを…更に追い詰めるようなことを…

やっぱり冷静になれないみたいだ。

しばらく黙って俯いていた瑞稀くんが、ゆっくりと顔を上げた。

少し落ち着いたのだろうか？

「浮所くんの言う通りだよ。俺も…本当はわかってるんだ。このままじゃダメだって。」

「いつまでも過去に囚われてちゃいけない。気持ちを切り替えて、前に進むべき時に来てるのかもしれないね。」

そう言いながら力なく笑う。