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「 こんな風に2人で過ごすのなんて、本当に久しぶりだね。」
『 うん… お前とこうしてると、何だか懐かしいな。』
「 飛貴くんが、料理つくれるなんてビックリした。 凄いね。」
『 一人暮らししてるんだから、それくらい当たり前だ。 お前もこの先、一人暮らしするつもりなら、それくらい出来るようになっとけよ。箱入りお坊ちゃんのままじゃダメだ。』
「 箱入りお坊ちゃんって、何だよ。バカにしてんの?」
『 バカにはしてない。お前は、世間知らずだから、心配してるだけ。』
「 失礼だな。俺は飛貴くんが思ってるほど子供じゃないよ。もう高校生なんだから。」
『 はいはい。高校生も充分、子供だけどな。』
「 ほんと…口が減らないね。相変わらず。」
拗ねたように口を尖らす一世。
当たり前だ、お前に言い負かされてたまるか。
「 そういえばさ…この間、ここで鉢合わせした、飛貴くんの友達…井上さんだっけ? 」
急に瑞稀くんの話を振られて、ドキッとした。
『 ああ…そうだけど、それがどうかした?』
「 うん…少し話しただけだけど、優しそうな人だね。俺に気を遣ってくれてた。お礼言っといてね。」
『 わかった…』
「 飛貴くん、もしかして…あの人のこと好きなの?」
『 は!? 何だよ、急に。友達だって言ってるだろ。』
そう答えつつも一世の指摘に、一瞬…動揺してしまった。
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作者名:wawa | 作成日時:2019年11月15日 8時