忘れられない人 2

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“ 愛してないなら、断ち切ってあげなきゃ… ”

不意に大昇に言われたことが頭をよぎった。

だから敢えて、幼馴染みだってことを強調する言い方をしたんだ…


飛貴との関係を断ち切る…
いい機会かもしれないって…


突然のことで驚いたし、寂しく思う気持ちに嘘はない。

だって物心ついたころからずっと一緒だったんだ…

俺の側から居なくなるなんて想像もつかない。ましてやアメリカなんて…


だけど…俺達も高校生。

進路によっては、いずれ離れ離れになる時が来る。

それが早いか遅いかの違いなだけ…

そう自分に言い聞かせる。


それに…

ショックを受けながらも、心のどこかで安堵している自分に気づいた。


飛貴との関係に、限界を感じていたから。

飛貴の愛情は、重すぎて…
俺には到底 受け止めることが出来なかったんだ。


受け止めきれない癖に…

嫌われたくなくて、突き放すことも出来ずにいたから。


これでやっと…こんな関係も終わらせられる。


離れることで、飛貴もきっと目を覚ます…

飛貴の為にもいい機会なんだ。

そう思えていた。


それから、飛貴は落ち着くと家に帰っていった。

俺も、その日は何もする気が起こらず… 部屋にこもって過ごした。

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