初恋 bitter & sweet

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それから週末に瑞稀くんと箱根に出掛けた。

「 やっぱり、温泉はいいね！ 気持ち良かった〜。」

『 うん、ほんと気持ち良かったよね！ 温泉卵も美味しかったし。』

「 今度はゆっくり泊まりで来たいよね！」

『 そうだね。また来たいなぁ…瑞稀くんと。』

「 うん、また来よう。」


瑞稀くんが屈託のない笑顔を向けてくる。

そんな瑞稀くんのことが愛しくて思わずギュッと抱きしめた。


すると、瑞稀くんの携帯が鳴った。

「 なんだろう？ ごめん、優斗。」

一言断ってから携帯に出る瑞稀くん。

「 どうしたの？ えっ？ あー、、うん、わかったすぐ行く。」

どうしたんだろう？

『 瑞稀くん、大丈夫？ 何か急用？』

「 うん…親から。涼の…親戚の集まりがあるらしくて。すぐに来いって。全く、急過ぎだよな。
まぁでも久しぶりだし、中々集まれる機会もないから仕方ないかな。」


えっ…今、涼のって言った？
橋本くんの親戚の集まりに行くってこと？

『 そ、そっか…大変だね。 橋本くんの親戚の集まりに行くってことなの？』

「 うん。 橋本家とは付き合い長いから、まぁうちも親戚みたいなもんだからね。慌ただしくてゴメンね。あっ、でも心配しないで。優斗のこと送ってから向かうから大丈夫。」

『 えっ、、でも急いでるんでしょ？』

「 大丈夫！ 気にしないで。さっ、行こう。」

そう言って俺の手を引いて、待っていた送迎の車に乗り込んだ。

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