初恋 bitter & sweet

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俺はしばらく呆然としていた。

まいったな…
まさかこんなことになるなんて。

今の今まで、自覚なんてなかったけど…


俺、瑞稀くんのことが好きなんだ。

こんな気持ちに気づいても、今更どうすることもできない…

俺は…どうしたらいいんだろう？



気持ちを持て余したまま、月日だけが過ぎていった。

瑞稀くんとの関係も相変わらず続いていて…

触れ合っていると気持ちが溢れて、瑞稀くんを抱きたくなってしまう。

その衝動を抑えるのに俺は必死だった。


瑞稀くんに悟られてはいけない…

本気で誰かを好きになるなんて…

俺は、気持ちを自覚した途端に臆病になってしまっていた。

フラれるのが怖くて、告白すらできない程に…



それからしばらくして、瑞稀くんとの関係に終止符が打たれた。

「 いつまでもこんなこと続けてるわけにもいかないし、遊びはもう終わりにしよう。」

突然あっさりと告げてくる瑞稀くん。

もしかして誰かにバレた？
何か言われた？

瑞稀くんの様子から、何となくそんな気がしていた…

だけど、俺もこんな関係を続けていることに限界を感じていたから、敢えて何も聞かずに了承した。

寂しく思う気持ちもあったけど…
ホッとしてもいた。


距離を置けば きっと忘れられる…
この気持ちも消えてなくなる…

そう思っていたのに…

1年経った今も…俺はやっぱり…
瑞稀くんのことが好きみたいだ。

今となっては、瑞稀くんは高橋と付き合っているのに…

諦めが悪いよな…俺。

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