秘めた想い (ページ7)

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浮所さんは本当に良くしてくれて、父の入院費のことも、債権者の問題もあっという間に解決してくれた。

こんなに甘えてしまっていいものだろうかと思いつつ…浮所さんは全てのことをテキパキと進めていった。

浮所さんには感謝してもしきれない。

『何から何まで、本当にありがとうございます。』

「いいんだよ。人助けするほうも気持ちがいいんだ。だから思い切り甘えてくれたほうが私も嬉しいんだよ。」

浮所さんは…神さまなのか？

優しくスマートな浮所さんは、俺には御光がさしてる様に見える。

「急ぎ足で進めてしまって申し訳ないね。何しろ私は多忙で近々またアメリカに戻らなくてはいけなくてね。」

『そう…だったんですね。』

「君のことは息子に託しておくから、心配しなくても大丈夫だよ。私が言うのもなんだが、とても優秀でしっかりした子だから、頼りになるはずだ。」

浮所さんの息子さん…

きっと浮所さんに似て、優しくて素敵な子なんだろうなぁ。

「年は君より１つ下で、高校2年生だ。瑞稀くん、君は高校をサボっていた様だけど、ちゃんと卒業して大学に進学しなさい。」

『えっ…でも、、それは…』

「本当は進学したいのだろう？我慢する必要はない。費用のことは心配しなくていい。うちの系列の高校に編入手続きも済ませてあるから、まずはちゃんと卒業するんだ。わかったね。」