秘めた想い (ページ6)

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お父さんの友人って言ってたけど…

『お気持ちは有難いですが、これ以上ご迷惑をかけるのも申し訳ないので…』

「迷惑なんて思ってないよ。言っただろ、君のお父さんにはお世話になったって。」

『でも… これはうちの問題なので、俺が何とかするしかないんです。』

「何とかって…君はまだ高校生じゃないか。1人で背追い込むには荷が重すぎる。子供は子供らしく、困った時は素直に人に頼っていいんだ。」

『浮所さん… どうして、、そんなに気にかけてくれるんですか？』

「昔、君のお父さんに救われたって話したよね。だから、これは恩返しなんだ。そう思って提案を受け入れては貰えないだろうか、瑞稀くん。」

そう言って俺に微笑みかける浮所さん。

その笑顔が優しくて…
浮所さんのご厚意が嬉しくて…

気がついたら俺は、ポロポロと涙を流していた。

そんな俺を浮所さんは抱きしめて、

「瑞稀くん、よく頑張ったね。もう無理しなくていいんだよ。」

って言ってくれた。

その瞬間…

憑物が落ちた様に気持ちがスーッと楽になれた気がした。

『浮所さん、ありがとう…本当にありがとうございます。』

こうして俺は、浮所さんのところでお世話になることになった。