秘めた想い (ページ37)

今日:34 hit、昨日:16 hit、合計:17,851 hit

37 ページ37

「避けられてるって… どうしてですか？」

『そんなこと俺が知りたいよ！思い当たることなんてないし、地味にショックなんだからさ。』

思わずムキになって、そう口走っていた。

「すみません… お気を悪くさせてしまったみたいで。」

『いや…ごめん、、俺こそ…つい。』

「いえ、俺の配慮が足りませんでした。申し訳ありません。おそらく…俺が思うに井上先輩が会長と親しいからではないでしょうか？」

『え… そうなの？』

「ただの憶測ですが。それに会長も…那須先輩のことを快く思ってない気がします。だから…龍我のこと目の敵に。」

『龍我を目の敵にって…どういうこと？』

「そもそも今回の処分は、龍我にだけ極端に厳しすぎたって俺は思ってます。確かに…アイツは遅刻したり、成績も悪くて、付け入られる隙があるのは確かですが。」

「龍我は、純粋で素直過ぎる性格だから… 異議も唱えず黙って処分を受け入れてたけど、俺はどうしても納得いかなくて。」

『そんなに龍我のこと気にかけて心配してるなんて、猪狩くんは優しいんだね。』

そう言うと、少し顔を赤くして顔を背けた。

「別にそんなんじゃ。俺はクラス委員だから…クラスの問題児を気にかけてるだけです。」

あれ、、照れてるのかな？

クールそうだけど、意外に可愛いところがあるのかも。