秘めた想い (ページ36)

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「あの… 龍我のこと、ありがとうございました。」

『いや、、俺は別に。』

「浮所会長に口添えしてくださったんですよね？会長がそう言ってました。」

『え…飛貴くんが？何にせよ飛貴くんが決めたことだから、俺は関係ないよ。』

「不躾なこと…お聞きしてもいいですか？」

『ん、何？』

「井上先輩は、会長の家に住んでるんですか？」

『うん、そうなんだ。居候させてもらってて。父親同士が友人で…それで縁あってね。』

「そうだったんですね、なるほど。じゃ、那須先輩とも一緒なんですね。」

『え？那須先輩って？』

「えっ… 那須先輩ですよ。知らないはずないですよね、那須雄登先輩のこと。」

那須雄登？
あっ、雄登くんのこと？

そうだった…
表向きは従兄弟ってことになってるんだった！

『あー、うん、雄登くんね、もちろん、知ってるよ！』

取り繕うように笑ってごまかしたけど、訝しんだ顔をしている猪狩くん。

ヤバっ…何か変に思われたかな、、

「会長と那須先輩って…仲悪いですよね。井上先輩はどう思います？」

『さぁ… 俺はまだ付き合い浅いから、詳しいことは。それに…雄登くんには、俺、避けられてるみたいなんだよね…』