秘めた想い (ページ31)

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リビングに近づくと、言い争う声が聞こえてきた。

「どうせ、俺への当て付けのつもりなんだろ？」

「は？お前のことなんて関係ない。秩序を乱す者に反省を促すのは当然のことだ。」

「こんな卑怯な真似するなんて…ふざけるのもいい加減にしろ！」

雄登くんが、あんな感情的になるなんて…

呆然としていると、鈴木さんが肘で俺をつついて視線を送ってきた。

まさか、俺に仲裁しろってこと？

えー！！いやいや… そんな、、

でも…このままじゃ掴み合いの喧嘩になりかねない…

仕方なくリビングに駆け寄り、

『 2人ともどうしたの？珍しいね、喧嘩なんて… 雄登くん、落ち着いて。冷静になって話し合おう。』

そう声をかけた。

雄登くんは、俺を一瞥して黙ってリビングから出て行った。

どうしよう…
怒らせてしまったかな…

そんなことを考えていると、

「瑞稀くん、おかえり。ビックリさせちゃったみたいだね。」

『飛貴くん… あの、どうして喧嘩なんて…』

「喧嘩じゃないよ。ただ雄登が一方的に言いがかりをつけてきただけ。参るよね。」

『え… そう、なんだ。雄登くんがあんな風に、感情的になるなんて珍しいね。』

「そうだね。いつもは冷静な奴なのに。」

『うん… ちょっと話が聞こえたんだけど…もしかして、反省室の話？』

「そうだよ。瑞稀くん、よく知ってるね。」

少し驚いた顔で俺を見る飛貴くん。