秘めた想い (ページ4)

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翌朝… ドアをノックする音で目覚める。

「井上さん。お目覚めでしょうか？」

ん… 今、、何時かな？

時計を確認すると…10時を回ったところだった。

慌てて飛び起きてドアを開けた。

『あっ、、おはようございます…』

「おはようございます。お疲れだった様ですね。旦那様がお待ちですので、準備ができ次第ダイニングに降りて来てください。」

『は、はい、わかりました。すみません。』

「いえ、朝食の用意をしておきますので。それでは失礼致します。」

そう言ってお手伝いさんは部屋を後にした。

ふぅ… そうだった。

俺、昨日、浮所さんの家に泊まったんだ。

それから身支度を整えて、ダイニングに向かうと浮所さんが待っていた。

「瑞稀くん、おはよう。よく眠れたかい？」

『おはようございます。はい、おかげさまでよく眠れました。』

「それは良かった。さぁ、朝食をどうぞ。」

『ありがとうございます。頂きます。』

それから朝食を済ませて、ゆっくりと話をする為に応接室に移動した。

『あの、本当に昨日は、お世話になりました。なんてお礼を言っていいか…』

「いいんだよ、礼なんて。瑞稀くん…君さえ良ければ、ここに住まないか？」

『えっ…？』

「君の家はもう…差し押さえられて、帰れないんだろう？それに債権者が詰め掛けたりもしていたと聞いた。」

そうだ… 家にはもう帰れない。