秘めた想い (ページ27)

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『うん、俺も驚いたよ。』

「まぁでもさ…俺達3年は受験もあるし、下級生とは関わらないほうがいいと思うよ。」

『え？関わらないほうがいいって…なんで？』

「そもそも3年は校舎も違う。もう学校の行事からは離れてるし、部活もほぼ終わってるでしょ。」

『それは、まぁそうだけど… 』

「学園の運営は現生徒会長である飛貴に移ってる。口出しは無用だよ、瑞稀くん。」

『えっ？口出しなんてしないよ。後輩と仲良くするのがダメってことはないでしょ？』

「 … 仲良くするなとは言わない。だけどさ… もし後輩が…」

そう言いかけて口籠る藤井くん。

『藤井くん…？』

「とにかく、3年は受験勉強にのみ集中するのがうちのしきたりなの！だから校舎も分かれてる。まぁそういうことだから。じゃ…俺、寝る、おやすみ。」

そう言うなり机に突っ伏してしまった。

藤井くん… 何か言いかけてたよね？

何か隠してることでもあるのか？

歯切れの悪い藤井くんの様子が気になっていた。

大体、受験勉強に集中とか言いながら寝るなんて、言ってることとやってること違くない？

釈然としなかったし、気になっていたけど…

その後もこのことについて問い詰めることは出来ないままでいた。