秘めた想い (ページ23)

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俺はお前のそういうところが嫌いなんだ。

きっと別の出会い方をしていたとしても、お前とは気が合わなかったに違いない。

「井上瑞稀のこと… どうするつもり？俺の時みたいに調べてるんでしょ？」

『俺は何でも自分の目で確かめないと気が済まないんだ。』

「うん…わかるよ。俺も気になってる。それで何かわかったの？」

『まだだ。もうすぐ結果が出る。勘違いするなよ、お前と情報を共有するつもりはない。気になるんだったら自分で調べろ。』

「えー、、つれないなぁ。俺にはそんな財力もツテもないのに。」

『だったら…本人に直接きいてみたら？』

「そんなこと聞ける訳ないじゃん。それに…本人は何も知らないのかもしれないし。」

『確かにな。今日、一緒にお見舞いに行ったけど…普通だった。瑞稀も父親も。あれが演技なのだとしたら話は別だけど。』

「そう… まぁでも演技なんて、そんな器用なタイプには見えないよな。」

『お前と違ってか？』

「その言葉…そっくりそのまま返すよ。演技が得意なのは飛貴でしょ。」

『まぁ否定はしない。だけど、お前も相当なものだと思うけどね。』

「ふふっ、飛貴って面白いね。俺、褒められたのかな？」

『褒めてない。お前と話してると気分が悪くなる。俺はもう行く。』

「そっか、残念。おやすみ、飛貴。」

その微笑み…最悪だ。

お前、目が笑ってないんだよ。

早く出て行け！

お前の顔なんて見たくない。