今日:6 hit、昨日:16 hit、合計:17,823 hit
小｜中｜大
20.飛貴side ページ20
井上瑞稀が浮所家にやって来てから1ヶ月が過ぎた。
井上瑞稀… お前は一体、何者なんだ？
ある日 突然…父が連れてきて面倒をみることになるなんて…
大事な友人の息子？
笑わせるな！
借金を肩代わりし、友人の入院費用からその息子の生活まで面倒をみるなんて…
たかが友人の為にそこまで尽くすなんてあり得ない。
あの自分勝手な父親のことだ、絶対に何か裏があるに決まってる。
アイツは今までだって…
何度も俺を裏切ってきたんだ。
雄登のことも…
なに食わぬ顔で引き取って。
俺の都合なんて少しも考えもしない。
そういう奴なんだ。
外面だけは良く、身内には少しも愛情を注がない。
自分さえよければそれでいい…
アイツのそんなサイテーな本性を俺は知ってる。
母親との結婚も、政略結婚みたいなもので最初からお互いに愛情なんてなかったんだ。
ただ跡継ぎが必要だっただけ…
母親も好き勝手に生きてる。
仮面夫婦として長年の別居…
お互いに体裁を保つためだけの婚姻関係。
バカバカしい…
とっとと離婚してしまえばいいものを。
俺は幼少の頃から、こんな体裁を保つ為の つまらない家族ごっこに付き合わされてきたんだ。
そうやって、ずっと優等生を演じてきた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 30人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：wawa | 作成日時：2020年4月29日 17時
