秘めた想い (ページ14)

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今日は、編入先の高校に初登校の日。

「おはよう、瑞稀くん。いよいよだね。忘れ物ない？」

『うん、大丈夫。』

「そっか、じゃ行こうか。」

『うん、雄登くんは？』

「アイツはもうとっくに学校行ったよ。」

『そう、早いんだね。俺は寝起き悪いから。』

「俺も、寝起き悪いんだよね。さぁ、急ごう。」

学校は、浮所家から歩いて10分くらいの所にあった。

「じゃ俺、こっちだから。西側が3年の教室だよ。また後でね！」

『うん、また後で。』

俺は職員室に行って、担任と一緒に教室へと向かった。

やだなぁ…この転校生感、、
目立つのは好きじゃない。

緊張しながら自己紹介をして席に着くと、思わずため息が漏れた。

すると隣の席の子が話しかけてきて、

「瑞稀くん、だよね？よろしく、俺、藤井直樹。」

『よ、よろしく、藤井くん。』

可愛らしい雰囲気の人だな。

「俺、飛貴とは幼なじみなんだ。君のことアイツから聞いてて。良かったら学校案内するよ。」

『ありがとう、助かるよ。』

藤井くんとはすぐに打ち解けた。

良かった、気の合う人がクラスにいてくれて。

新しい学校でも何とかやっていけそうだ。