天使の恋わずらい (ページ8)

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翌日… そわそわしながら大学へ向かった。

大学構内の噴水広場の前で待ち合わせ。

気が逸って早く来すぎてしまった。

しばらくボーッと噴水を眺めていると、

「龍我？お待たせ。ごめんね、少し講義が長引いちゃって。」

申し訳なさそうに声をかけてくる瑞稀。

『大丈夫だよ、俺もさっき来たところだから。』

本当は30分前に来てたけど…
待つのは得意だから気にならない。

「そっか、じゃ行こうか。」

それから2人で学食に向かった。

「何食べる？好きなもの頼んでいいよ。」

『じゃぁ、オムライスにする。』

「オムライス好きなの？俺も好きなんだ。じゃ、俺もオムライスにしようかな。」

知ってる… 昔から大好物だよね。

俺は瑞稀のことなら何でも知ってる。

席について一緒にオムライスを食べる。

「うん、美味い！やっぱオムライス最高。」

『うん、美味しいね。…あっ、瑞稀、顔にケチャップついてるよ。』

そう言いながら、手を伸ばして頬のあたりについていたケチャップを指でとって舐めた。

「え、、ちょっ、、ちょっと… なんか恥ずかしいじゃん！」

顔を真っ赤にしてアタフタする瑞稀を微笑みながら見つめる。

好きが溢れてどうしようもない。

この気持ちが何なのか…知ってる。

恋だ。

天使が恋なんて… それも気づかれることも叶うこともない恋。

こんなことを続けていてもキリがないのに…

この気持ちを止める術を俺は知らない。