天使の恋わずらい (ページ49)

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カフェを出て、瑞稀のマンションへと向かった。

「あっ、龍我、おかえり。遅かったね。」

『ただいま… ちょっと、友達と出かけてたから。』

「そっか。俺も今バイトから戻ったとこ。疲れたー。」

『お疲れさま。お腹すいてない？何か作ろうか？』

「ううん、大丈夫。バイト先で軽く食べてきたから。」

『そう… じゃコーヒーでも入れるね。』

「ありがとう。これからレポート書かなきゃいけないから、龍我は先に休んでていいよ。」

『疲れてるのに… レポートなんて大変だね。明日にすれば？』

「明日締め切りなの。そういえば、お前の学科はレポートとかないの？」

『えっ…まぁ、あるにはあるけど、俺は瑞稀と違ってギリギリになったりしないから。』

「悪かったね、いつもギリギリで。急いでやらなきゃ。徹夜にはなりたくないし。」

『うん、頑張って！俺、応援してるから。』

「応援て…まぁ、ありがと。ほんと先に寝ててね。」

『ううん… 先に寝たりしない。レポート頑張る瑞稀を見てる。』

「いやいや、気が散るし、あっち行ってて。」

『邪魔にならないように、少し離れたところから見てるから。いいでしょ？』

思わずそう懇願した。

すると瑞稀は観念したように笑って、

「まったく… 龍我ってほんと変わったとこあるよね。ほんと邪魔だけはしないでね。話しかけたりしないでよ。」

『わかってる…わかってるから。』

瑞稀との最後の時間…

俺は少しでも長く、近くで瑞稀のことを見ていたいんだ…