天使の恋わずらい (ページ45)

今日:12 hit、昨日:32 hit、合計:10,050 hit

45 ページ45

それから…数日が過ぎた。

決心がつかないまま別れの日を先延ばしにしている日々。

あともう少しだけ…

あともう少しだけでいいから…
瑞稀の側にいさせて欲しいんだ。

「ただいまー、龍我。わー美味しそう！ご飯作ってくれてたんだ。」

バイトから帰ってきた瑞稀が声をかけてきた。

『おかえり、瑞稀。いっぱい作ったから、たくさん食べて。』

「うん。じゃ早速、いただきまーす。」

それから2人で、食事を済ませて一息ついていると…

「あっ、そういえばさ… 龍斗なんだけど。」

龍斗… あの堕天使！

『えっ…龍斗がどうかした？』

「うん、なんか最近、忙しくなってきたらしくて、バイト辞めるんだって。それで、今日、挨拶に来てたんだ。」

『へ、へー、そうなんだ…』

アイツの動向は気になってはいたが…

約束通り、瑞稀の前から姿を消したってこと…なのか？

「寂しくなるよなぁ。バイト始めた時期も同じで仲良かったし。せっかく龍我とも仲良くなれそうだったのにね。」

『えっ、、あー、うん、そだね。』

仲良くなんてあり得ない。

「龍斗も残念がっててさ、龍我にもよろしく伝えといてって言ってたよ。」

アイツ…

わかってるよ…
もうタイムリミットだってことは。

いい加減に、覚悟を決めなければならない。