天使の恋わずらい (ページ35)

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『片時も離れていたくないんだ。じゃないと俺…』

そう呟く俺を優しく見つめる瑞稀。

「ふふっ、じゃ一緒に住む？狭いけど…俺は構わないよ。」

『本当？いいの？そんなこと言ったら本当に転がり込んできちゃうよ？』

「いいよ。でも、お前の家そもそも近いし、うちの合鍵も渡してるんだから今までとそんなに変わらないと思うけどね。」

『変わるよ！一緒に住むって全然違うんだから。』

「ふーん。そんなもんかなぁ？龍我がそうしたいならそうして。俺も…お前と一緒に居たいから。」

『瑞稀… うん。ありがとう。』

こんなに好きなのに…

「あっ、でも俺、これからバイトだった。」

『え！？何だよ… あっ、俺もついていく！』

「珍しい。俺のバイト先には来たがらなかったのに… どうして急に？」

『別に… さっき言ってた通り、片時も離れていたくないからだよ。いいよね？カフェの隅っこで待ってるから。お店が混んでたら近くのお店で待つし。』

「まぁ…龍我がそこまで言うなら。いいけど… 」

いつもと違う俺の様子を訝しみながらも了承してくれた。

バイト先には運命の相手がいると思っていたから…ずっと避けていたけど、今はそんなこと言ってられない。

作間龍斗… どんな奴なんだろう？