天使の恋わずらい (ページ31)

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「お前…本気でそんなこと思ってないよな？本当はわかってるんだろ。わかってて目を逸らしてるだけだ。」

『煩い、うるさい、うるさい！お前には関係ない！もう黙れよ！』

「黙らない！龍我、目を覚ませ！このままだと大変なことになるかもしれないんだぞ！お前も…お前が大事にしてるあの子も… あの子が転生できなくなってもいいのか？」

『え！？お前…何言って… 』

「あの子… 調査対象リストに上がってたんだ。」

何だって！？そんな…まさか…

思わず絶句してしまった。

調査対象リスト…

それは運命の軌道から逸れた者が載るリスト。

神は運命に逆らう者を許さない…

だからこのリストに載った者は、軌道修正が可能であれば修正され、不可能であれば…最悪の場合、二度と転生できなくなってしまう。

どうして？

俺のせい…なのか？

呆然として固まっていると…

「安心しろ… 龍我。俺、調査機関のリーダーを任されてて、とりあえずあの子をリストから外しておいたから。しばらく時間は稼げるはずだ。」

『え！？だけど…そんなことしたら、雄登にまで迷惑が…』

「俺の事はいい。他の天使に介入されたくないだろ？今ならまだ間に合う。お前が責任持って軌道修正するんだ。」

『雄登… ごめん。俺の為に、お前に危ない橋を渡らせるなんて…』

「バカ… 俺は大丈夫だから、気にするな。」

優しく微笑んで俺を見つめる雄登。