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早く会いたい…
それから2週間が経った。
背中の羽根をしまい、仮の姿で地上に降りる。
20年ぶりかな？
手足を伸ばしてみる。
歩くのなんて久しぶりだ。
うん、この感覚…懐かしい。
さてと…どうやって声を掛けようか。
大学から帰る途中の瑞稀を見つけて、後をつける。
最寄り駅の改札を抜けて、声を掛ける機会をうかがっていると、瑞稀はホームで焦った様子で何かを探していた。
どうしたんだろう…
何か落としたのか？
その瞬間、誰かにぶつかった。
痛っ！ しまった…
瑞稀のほうを気にして、よそ見していたから…
『 すみません… って、あれ？』
誰もいない…
確かに誰かにぶつかった感触があったのに、、気のせいか？
それとも急いでてサッサと行ってしまったのかもしれないな…
駅という場所は、いつも人がいっぱいで、忙しなく動いている人間が多い。
訝しみながら、ふと足元を見ると
カードが落ちていた。
手にとってみると、瑞稀の名前が書いてある。
これを落として慌てて探してたんだ。
早く渡してあげなきゃ…
『 ねぇ、もしかして、これ君の？』
「 え！？ それ、俺の定期ICカード。」
『 そっか、はい。そこに落ちてたよ。』
「 良かった…見つかって。ありがとう、君のおかげで助かった。」
ホッとしたような笑顔を俺に向けてくる。
瑞稀… 会いたかった。
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作者名：wawa | 作成日時：2020年3月12日 8時
