天使の恋わずらい (ページ26)

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しばらく2人で抱き合っていると、

「ねぇ…龍我の顔が見たいから、離して。」

離したくなかったけど…俺も瑞稀の顔が見たかったから、キツく抱きしめていた腕を少し緩めた。

瑞稀が…優しい眼差しで俺を見つめてくる。

長い間ずっと俺の想いは一方通行で…

こんな風に見つめられたこと、今までなかったから…胸が高鳴った。

ますます愛しさが込み上げてきて、嬉しさを噛み締めながら瑞稀を見つめた。

お互いに少し照れながら微笑み合う。

どちらからともなく唇が重なり…

そして…一夜を共にした。

翌朝… 目が覚めて、ハッとして隣を確認すると…

穏やかな寝息を立てて瑞稀が寝ていた。

良かった…夢じゃない。

瑞稀とこんな風に気持ちが通じ合える日が来るなんて…

そっと瑞稀の頬を撫でると、

「 …ん… 龍我… おはよう。」

『おはよう、瑞稀。ごめん、起こしちゃったかな。』

「ううん…大丈夫。良かった…夢じゃないんだね。」

ホッとしたように微笑んで呟く瑞稀。

『瑞稀…俺も同じこと思ってた。目が覚めたら居なくなってるんじゃないかって、心配で。良かった、本当に。』

瑞稀を引き寄せてギュッと抱きしめる。

「居なくなったりしないよ。俺、ずっと龍我と一緒にいたい。だから…龍我も俺の側にいて。」

『うん、ずっと瑞稀の側にいる。離れないから。』

「嬉しい…大好きだよ、龍我。」

『俺も…大好き。』

そう言って…瑞稀に口付けた。