天使の恋わずらい (ページ20)

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『お前…バイトなんて始めて、下界に馴染みすぎだろ… 気にいったの？』

「うん、気に入った！何もかもが新鮮で楽しくて…色々体験したくなっちゃって。」

心底、楽しそうに話す飛貴。

『ふーん… まぁ、楽しそうで何よりだな。』

「龍我は、バイトしたことないの？」

『ないよ、興味ない。俺がここにいる理由は、瑞稀の側にいる為なんだから…そんなことに時間割いてるヒマなんてないんだ。』

「なるほどね。徹底してるなぁ… そんなにあの子のこと追いかけて、結局、何がしたいの？」

『何がしたいって… 別に。ただ死ぬまで側で見守るだけだ。』

「そんなことを転生の度に繰り返してるなんて… 龍我も相当変わってるよね。趣味みたいなもん？」

趣味って…
やっぱり飛貴にはわからないよな…

人間的な感情なんて持ち合わせてないだろうし。

『ちょっと違うな… まぁ、でもお前も下界デビューした訳だから、そのうちわかるようになるかも。』

「何だよ、それ。偉そうに先輩風吹かせちゃってさ。」

『先輩だろ？こっちは年期が入ってるんだから。』

「はいはい、わかりましたよ、先輩。でもさ、地上に降りてる天使ってちらほら見かけるよね。ビックリしたよ。」

『ああ…いつの時代にもいるよ。』

「今までずっと、真面目にルール守ってたのがバカみたいだよ。」