天使の恋わずらい (ページ1)

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1.龍我side ページ1

君のことはよく知ってる。

いつからだったか思い出せないくらい…

ずっと前から君を見ていたから。

だけど君は、何度出会っても…
俺のことなんて忘れてしまう。

俺と君とでは住む世界が違いすぎて…

決して交わることなどない。

それでも俺は…

何度だって君を追いかけてしまうんだ。

「龍我！お前また…あの子を見てたの？飽きないなぁ。」

『飛貴… いいだろ、別に。』

「 …遠くから眺めてるだけならいいけどさ… お前、あの子が転生する度に地上に降りてるだろ？」

『バレてたか… 運命の邪魔はしてないんだから大目にみてよ。』

「邪魔してないからってルール違反には違いないだろ…呆れた奴だ。」

『飽き飽きするくらい長い時間の暇つぶしだよ。お前もやれば？』

「 …ったく。全く反省してないね。まぁ、お前は神のお気に入りだもんな。」

そう言いながら苦笑する飛貴。

俺達は天界に住む天使。

地上に住む人間と違って、寿命なんてないし、転生もしない。

転生を繰り返す人間を天から、ただ黙って見守るのが役目。

「お前さ… いつから地上に降りるようになったんだよ？」

『そうだなぁ… 300年くらい前からかな。』

「ふーん… だけどそれもあの子の側だけなんだよね？どうしてそんなに気になってるんだ？」

不思議そうに尋ねてくる。