忘れられない人 (ページ8)

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練習試合は、うちの学校の勝利で終わった。

「ダンス部の皆！応援ありがとう！おかげで勝てたよ。」

高橋先輩に声をかけられ、部の女子達は盛り上がっていた。

『さてと…帰るか。』

「え、高橋先輩に挨拶していかなくていいの？」

『え、、だって、先輩の周りには人だかり出来てるし、また今度でいいだろ。』

「いやいや、ひと声かけていかなきゃダメだって。」

そう言って俺を引っ張ってグイグイ進む直樹。

たまに強引なとこあるよね…

まぁ、直樹の言うことも一理あるけど、相手は先輩だし。

気づくと目の前に先輩がいた。

『先輩、試合お疲れ様でした。勝ててよかったですね。』

「瑞稀くん。ありがとう！ダンス部の皆はチアまでやって応援してくれたし、これから一緒に打ち上げ行こうって話になってるんだけど、瑞稀くんも来るよね？」

『え、、俺はもう、失礼して…』

そう言いかけたところで、直樹が

「行きます、喜んで！ね、瑞稀くん。」

おい、ちょっと、勝手に決めるなよ…

「良かった！じゃ行こうか。皆、行くよ～！」

高橋先輩は野球部員、ダンス部員に集合をかけ始めた。