忘れられない人 (ページ45)

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「お邪魔しまーす。瑞稀くん、おはよう。」

『あぁ、おはよう…何か用？』

「うん、瑞稀くん、今日ヒマでしょ？デートしようよ。」

『ヒマって決めつけんなよ。まぁ、特に予定はないけど…』

「じゃ、決まりね！今日は兄貴も出かけてていないからさ、気兼ねなく出かけられるし。」

無邪気な笑顔でそう話しかけてくる飛貴。

『そっか…直樹は出かけたんだな。』

応援だよな、、たぶん。

先輩に余計なこと聞いたり…しないよね？

少しだけ、心配になった。

「野球部の練習試合の応援だってね。瑞稀くんは、行かなくて良かったの？」

『いいんだよ。先輩と顔合わすのは…気まずいし。』

「そうだよね、瑞稀くんは俺と付き合ってるんだから。ねぇ、早く着替えてきて。待ってるから。」

飛貴に急かされ、部屋に着替えに行く。

デートって…
どこにいくつもりなんだ？

『お待たせ。どこ行くんだよ？』

「うーん、特に決めてない。瑞稀くんと一緒ならどこでもいいし。」

『なんだよ…誘ってくるからには決めてるのかと思った。』

「そうだ！ちょうど観たい映画あったんだ。映画観に行かない？」

『映画ね。わかった、いいよ。』

それから飛貴と映画を観に出かけた。